法的に有効な借用書の作り方

私製契約書と公正証書

 

お金の貸し借りをする場合には、その証拠を確実に残しておくために借用書を作成しておくべきでしょう。そうすれば、万が一、貸したお金の支払い遅延などが起きた場合にも有効的な対策が取れるようになるからです。

 

 

この借用書には、お金の貸し借りを行なった当事者間だけで締結する私製契約書と、公証役場において作成する公正証書の2種類のものがあります。

 

 

公正証書とは、公証役場において作成する契約書であり、その金銭貸借の契約内容に関しては、裁判の確定判決をもらった場合と同じような効果を得ることが出来ます。つまり、借用書が公正証書であれば、その支払い遅延が発生した場合などに、裁判をすることなく強制執行が可能となるわけなのです。したがって、公正証書という強制力があることから、お金を借りた人にその契約内容を遵守させる効果が期待できるわけです。

 

 

一方、私製契約書とは、公正証書にはせずに、お金の貸し借りを行なった当事者間だけで作成する契約書のことをいいます。この私製契約書の場合ですと、お金を借りた人がその支払い遅延などの契約違反を起こした時には、その契約書を証拠資料として裁判を起こすことになり、その裁判に勝訴することによって強制執行が出来るようなるわけです。

 

 

したがって、ある程度大きな金額の金銭貸借をする場合には、公正証書まで作成しておいた方がベターであるといえるでしょう。